第9章 友達と恋人の境界線
「そう、だからここは…」
雅紀「あーそっか。成る程…」
雅紀の部屋。
テーブルに向かい俺達は課題をこなした。
雅紀「ありがとう翔ちゃん。助かったよ」
「どういたしまして」
雅紀「あー終わった。ジュース入れてくるから待ってて」
「ありがと」
雅紀が部屋を出て行き、俺はゆっくりと伸びをした。
「久し振りだな…雅紀の部屋に来るの」
ゆっくりと部屋を見回すと…あまり昔と変わってない。
雅紀の両親はお店をしてるからこの時間帯はいつも居ない。弟くんも遊びに行ってるみたいで家には俺達だけ。
静かだった。
雅紀「お待たせー。コーラで良かった?」
「うん。ありがとう」
テーブルにコーラを置き、雅紀が俺の隣に座る。
雅紀「久々だよねぇ翔ちゃんが俺んち来るのって」
「俺も思った」
くったくない会話をしながら…コーラを飲む。
雅紀「夏休みさ…どうする?」
「んー?」
雅紀「俺バイトしようかなぁ…翔ちゃんは?」
「俺は…多分無理かな。父さんが反対する」
雅紀「そっかぁ…相変わらず厳しいんだね」
「うん。雅紀お店手伝えばいいんじゃん?」
雅紀「だってうちバイト代安いんだもん」
「ははっ」
雅紀「お金貯めてさ…翔ちゃんとどっか行きたいな」
「俺と?」
雅紀「うん。1泊とかでさ…どっか行けたらなって」
「いいねぇ」
雅紀「だから…お金貯めないと。翔ちゃんと一緒に過ごす為に」
雅紀の手が伸び、俺の頬を包み込む。
「………」
そのまま…ゆっくりと雅紀の唇が重なった。
「ん…」
ゆっくりと舌が差し込まれ、口腔内を雅紀が支配する。
「ん…んぅ…」
暫く舌を絡め合った後…雅紀の手が俺のシャツの中に滑り込んで来る。
「ま、まさ…」
するすると撫でられながら、そのままゆっくりと押し倒される。
雅紀「翔ちゃん…いいよね…」
「え…?」
そしてその手がズボンのベルトに掛かった。