第8章 雅紀の告白
ー松岡sideー
「ぼん!!」
ぼんに突き飛ばされ、起き上がった頃にはもう勝負は付いていた。
仰向けに倒れる松本のぼんに馬乗りになるぼん。
押さえ付けられた松本のぼんの額には…銃口があてがわれていた。
智「………だから言ったろ。帰らねぇと殺すってな」
潤「くっ…!」
智「お前…弱いんだよ。俺には全く歯が立たねぇ。いい加減分かれよ」
潤「うるせぇ!!」
ガツン、とぼんが銃で松本のぼんの頬を殴る。
潤「ぐっ!」
歯が…折れたのか、口内から血が滲む。
「………お前には…太一が殺られた落とし前…付けてねぇもんな」
潤「………」
智「それと…この間もさ…大切な時間…邪魔しやがった」
潤「………はっ…」
智「あぁ、言っとくけど。もうあの子は関係ねぇから。手出しても無駄だぞ」
潤「………へぇ。よっぽど惚れてたんだなあいつに。翔…だったか」
智「………」
するとぼんが松本のぼんの手を握り、小指に銃口を当てた。
「ぼん!」
ガァンと銃声がする。
潤「ぐああぁぁっっっ!!!」
砕けた小指から血が溢れる。
智「………もう一度言う。あの子は…もう関係ない!!関係ないんだ!!!」
和「………ぼん…もうその位で…。松本のぼん殺したら…大変な事に…」
智「こいつらが仕掛けてきた事だ。俺達は悪くない」
侑李「でも…そろそろ行かないと警察が…」
智「知るかよ」
………駄目だ。ぼん…完全にぶっ飛んでる。
智「太一の…仇だ。こうして痛ぶって殺したんだろ。最後には…火まで付けてよ…」
和「………」
智「殺すなら…俺を殺せ。回りくどい事すんなや。俺は逃げねぇから。いつでも掛かって来いや」
潤「………」
ぷっ、とぼんの顔に唾が吐き出された。
智「………ったく」
ぼんが銃の引き金を引く。
「ぼん!」
智「暫く大人しくなる様にしてやる」
潤「や、止めろ…!ぐぁぁっっ!!」
数発の銃声と松本のぼんの悲鳴が響いた。