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雪の華【気象系BL小説】

第8章 雅紀の告白


ー松岡sideー


荒れていた。


後部座席で煙草をふかしているぼんをバックミラー超しに見つめる。


智「………」


隣の知念も…声を掛けられずに心配そうにぼんを見つめている。


2本目の煙草に火が付いた。


「ぼん。もうすぐ学校に着きますよ。後にされた方が…」


「黙れよ」


ぼんの静かな声が…車内に響いた。


「………失礼しました」


あの日…櫻井さんを家に連れて来た日。
あの日から…ぼんは人が変わってしまった。


あまり感情的になる様な人ではなかったが…あの日から…感情の起伏が激しくなってしまった。


あの日オヤジが…ぼんに全てを話した。
まさか…よりによってあの櫻井の息子と惚れ合うなんて…。


直ぐにぼんは…櫻井の息子に別れを告げた。
その後櫻井の息子が一度だけ逢いに来た事があったが…
「追い返してくれ」
それだけしか言わなかった。


側に着いてる知念も…ここ数日は少し怯えている様に思えた。


和「松岡さん。あれ…」


大学に面した大通りに差し掛かる手前。
数台の車が前方に止まっているのが見えた。
明らかにあいつらの車だと分かる。


ブレーキをかけ急停車する。


侑李「うわっ…!」


パンパンと銃声が鳴り響き、フロントガラスにヒビが入る


とっさに車内の全員がしゃがみ込む。


「しまった…」


肩に激痛が走り、触れると…手の平に大量の血が付いた。


侑李「松岡さん!!」


和「大丈夫ですか!?」


「平気だ…かすっただけ…」


智「………」


侑李「あ、ぼん!何する…」


後部座席を見ると…ぼんが知念のポケットから銃を抜き取っていた。


智「面倒くせぇ…あいつらうぜぇよ」


「ぼん!止めて下さい!!」


智「………俺に指図すんな」


「ぼん!!」


そのままぼんは…車を降りて行ってしまった。
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