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雪の華【気象系BL小説】

第6章 Oasis in the desert


「あ、あっっ…」


潤「この細い腕…折ってやろうか…」


「や、止めて…」


ミシミシと嫌な音がする…。
腕が…熱い…。
駄目だ…折れる…。


智「いい加減にしろてめぇ!!」


智くんが駆け寄ってくるのが見えた瞬間、彼の腕が松本の頬へとめり込んでいた。


そしてそのまま松本は…勢い良く後ろへと倒れた。


「さ…智く…」


智「翔くん!」


そのまま智くんに抱きすくめられる。
抱き締められながら前を見ると…顔を抑えながら倒れ込む松本と…完全に伸びきった5人の男。


智くん…こんな短時間で6人を…。


智「ごめん翔くん…ごめん…」


見ると多少顔が腫れ、唇が切れていたがそれ以外は綺麗なままの智くんが泣きそうな顔で俺を見つめていた。


智「巻き込みたくなかったのに…ごめんな…」


「平気だよ…助けてくれてありがと…」


智「ごめん…ごめんな…」


「平気だって…」


暫く抱き合ってるとまたエンジンの音がする。


「え…嘘…」


見ると赤いフェラーリがこちらに向かって勢い良く走って来る。


「さ…智くん…また…」


智「松兄…」


「え…」


智「心配しなくていい。あっちは松兄。大野組の奴だよ」


俺達の前で勢い良く止まった後、中から3人の男性達が出て来る。


松岡「ぼん!」


30代半ばだろうか。背の高いイケメンと…同世代位の小柄な男が智くんと俺に駆け寄って来る。


松岡「大丈夫ですか!?」


智「うん」


和「お怪我は?」


智「平気だって。侑李何泣いてんだよ」


侑李「だって…智さんに何かあったらって…」


侑李と呼ばれたその男の子は…泣きながら智くんに抱き着いていた。
それを智くんは優しく受け止める。


松岡「大丈夫ですか?」


背の高い松兄と呼ばれたイケメンが俺の腕を優しく取る。


「は、はい…ありがとうございます」


松岡「失礼します」


「あ、いった…」


松岡「骨は大丈夫ですが…強く捻られましたね。腫れてる」


「へ、平気です…」


間近で見ると…凄くイケメン…。
モテるだろうな…。


智「おい松兄。翔くんに触んなよおいらんだからな!翔くんも松兄に見とれるなよ」


智くんが俺の後ろから俺を抱え込む様に抱き着かれる。


「さ、智くん…」
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