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雪の華【気象系BL小説】

第6章 Oasis in the desert


楽しい時間はあっという間に過ぎる物で。


あっという間に夕方を過ぎ、外は薄暗くなっていた。


水族館を出た俺達はお土産の袋をぶら下げながら手を繋いで駅に向かって歩いていた。


智「楽しかったよ今日」


「うん。俺も楽しかった」


智「今度は何処に行こうか?」


「そうだなぁ…」


すると爆音と共に前方の道路から黒いレクサスがこちらに向かって走って来る。


智「くっそ、マジかよ…」


「え?」


隣を見つめると…険しい顔の智くんが舌打ちをしていた。


智「翔くん。ちゃんと守るからおいらから離れないで」


「え…何…」


キィィッッと言う音と共にそのレクサスが俺達の前に急ブレーキで止まった。


暫くの静穏の後…後方の扉が開き中から端正な顔をした濃い目の顔の男の人が出て来た。


智「………」


潤「よぉ。すげー偶然だな」


智「何が偶然だよ…松本」


智くんが俺の手を強く握り、俺の後ろに移動させる。


潤「お邪魔だったか?もしかして」


智「そうだよ。だから帰ってくんねぇかな」


潤「いいじゃねぇか。俺とお前の仲なんだから紹介してくれても」


松本と呼ばれた人の目視が俺へと移動する。


潤「どーも」


「………どうも…」


潤「ふーん…男にしちゃ可愛い顔してんな」


「………」


潤「こいつの恋人?」


「あの…」


智「翔くん。答える必要ないから」


潤「冷たいなぁ」


智「もう良いだろ。早く帰れよ」


潤「何でだよ。せっかく会ったんだから遊ぼうぜ」


気が付くと…俺達を黒いスーツの男達が数人取り囲んでいた。


智「………今日は止めてくんないかな。この人巻き込みたくないんだよ」


潤「巻き込みたくない?だったらこんな時に優雅にデートなんてしてんじゃねぇよ!!」


松本さんが声を荒げた。


潤「もっと殺しておくべきだったな…」


智「………やっぱりお前らなのか…太一殺したのは」


潤「さぁ?」


殺す…?何…?怖い…。


潤「やれ」


その声と共に俺達を囲っていた男達が俺達に向かって走って来た。
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