第5章 Ardent Love
「………どうでもいい。そんなの。俺はただ…彼と居たいだけ。想像するだけで…幸せなんだ。彼と手を繋いで…いつまでもずっと側に居られたら…それだけで泣けちゃうくらい嬉しいんだよ」
影山「………」
「こんな気持ちになったの…初めてなんだよ本当に。彼の側に居たい。彼がヤクザの息子だから?俺が警視総監の息子だから?だから一緒に居ちゃいけないの?知らないよそんなの。だって好きになったんだから」
影山「………」
「こんなの…奇跡だよ。こんなに好きになって…その人も俺が好きだって言ってくれた。奇跡だって思ってる。もう二度とない。だから…失いたくないよ」
影山「………翔様…」
「影山お願い…分かって…」
影山「………」
ゆっくりと息を吐きながら、影山が俺の腕を握った。
影山「決して…ご無理はなさらぬ様。それが私の…願いでございます」
「影山…!」
そのままの勢いで俺は影山に抱き着いた。
「ありがとう影山。大好きだよ」
影山「勿体無いお言葉」
影山の背中が優しく俺の背中を撫でてくれていた。