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雪の華【気象系BL小説】

第4章 それぞれの想い


ー和也sideー


侑李「じゃあ二宮さん。おやすみなさい」


「おやすみなさい。また明日」


知念さんと部屋の前で別れ、自分の部屋に入る。
そのままベッドにボフッと飛び込んだ。


「何か…疲れる…」


ここに来るのは本意じゃなかった。
だってあの人と離れ離れになるから。
片時も…離れたくなかったのに。
でも…


『お前にしか頼めない』


彼にそう言われればやるしかない。
お前にしか…そう言われれば喜んでやる。


ポケットからスマホを取り出し、電話を掛けようとしたけど…


「まだ…止めとくか…」


きっと彼は今頃…荒れてる。
多分お酒飲んで…旬さん辺りに当たり散らしてるんだろう。ご苦労様。
彼の怒りを抑えられるのは俺しか居ないから。
俺なら…全身全霊で支えてあげられる。
俺の愛で…。


スマホを枕の上に置こうとした時…いきなり着信音が鳴り響く。


画面を見ると…愛しい人の名前。
俺は直ぐにタップした。


「………坊っちゃん」


『………そっちはどうだ』


愛しい人の…機嫌の悪い声。


「………特にまだ動きは…ありません」


穏やかに…静かに話した。


『そうか。何かあったら直ぐに連絡するんだぞ』


「はい。直ぐに坊っちゃんに」


『いい子だな。来週一度迎えに行くから。それまでに出来るだけ沢山の情報つかんでおくんだぞ』


「はい」


『………可愛がってやるからよ』


「………はい」


その言葉に直ぐに心を鷲掴みにされる。
でも少…し機嫌が直ったみたいた。


「じゃあ宜しくな」


そう言って直ぐに電話は切れた。


スマホをベッドの横に置き、目を閉じる。


準備は整ってる。
机の引き出しに仕舞ってあるUSBを思い浮かべる。


努めあげよう。
彼の望みは全て俺が叶える。
命を懸けても…。


愛しい人に抱かれる事を思いながら…俺はゆっくりと眠りに落ちた。
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