第24章 番外編ー修と智宏ー
「あの…」
俺が口を開くと大野組長と智宏のお母さんがこちらを向く。
「………兄と…逢った事あるんですか?」
智宏母「ええもちろん。礼儀正しくてしっかりした子で…貴方達とよく似た美人さんだったわ。ほんの少しだけれど…ここで過ごした事もあるのよ」
「え…」
智宏「俺それ初耳」
智宏母「貴方達のお父様に大反対されたそうよ。それで家を飛び出して…ここに来た」
「そんな…そこまで…兄さんは…」
智宏「すげぇよな。智おじさんと翔って人。運命…だったんだろな…」
「………」
目の前で…智宏は下がり気味の瞳をより下げながら微笑んでた。
「何が…運命だよ…」
智宏「ん?」
「大野智のせいで兄さんは死んだんだ!俺から兄さんを奪った!そんな運命なんていらないよ!!嬉しそうにすんな!!」
智宏「………」
修姉「修…!」
智宏祖父「………すまなかった。修くん」
すると…目の前の智宏が…ゆっくりと立ち上がる。
智宏「………来いよ。見せたいもんがある」
「………は?」
智宏「ごめん。ちょっと2人で話す」
「は?ちょっ…離せよ!」
グイッと引っ張られ、無理矢理立ち上がらせる。
こいつ…力強い…!
「いって!離せって!」
俺が抵抗するのも聞かずに智宏は俺を引きずって部屋を出て行った。