第24章 番外編ー修と智宏ー
翌月の月命日。
俺は姉さんと一緒に兄さんの墓を訪れていた。
車を降り、兄さんが待っている場所へと歩いて行く。
姉「まだ口聞いてないの?父さんとも影山とも」
「………だって…何話していいか…」
姉「2人共お兄ちゃんの事大切に思ってた。お父さんのやり方は間違ってたかもしれないけど…でもお父さんは過ちを心に刻んでるのよ。受け入れてあげないと」
「分かってる。けど…頭が着いていかなくて」
姉「………」
「兄さん…後悔してないのかな…」
姉「修…」
そのまま歩いて行くと、兄さんの墓の前に…人影を見た。
「あれ…」
兄さんのお墓に手を合わせる…中学生だろうか。
学ランを来た少年がそこに居た。
姉「あの子…まさか…」
「………姉さん知ってるの?」
姉「………いえ…でももしかしたら…」
そのまま墓に近付くと…その少年がこちらを振り返る。
お墓の前には…そいつが持ってきたであろう花が添えられていて。
姉「もしかして…大野さんの…」
「はい…大野智宏です」
大野…智宏…?
姉「私達…櫻井です。櫻井翔の…妹と弟です」
姉さんがそう伝えると…目の前の少年は驚いた顔をして俺達を見つめた。