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雪の華【気象系BL小説】

第24章 番外編ー修と智宏ー


「父さん…」


書斎の扉を開くと父さんが顔を上げた。


父「修」


「………何見てるの?」


父「あぁ…アルバムをな…」


「………」


父「見るか?」


「うん」


デスクに居た父さんがアルバムを持って立ち上がる。
俺達は手前のソファーに向かい合わせに腰掛けた。


「これ兄さん?」


父「そうだ。5歳位かな…」


「兄さん可愛い…」


父「陽子に…翔の母親によく似てるんだ。よく女の子に間違われてたな」


「そうなんだ…」


翔の傍らに居る綺麗な女性。
兄さんと姉さんの母親…陽子さん。


確かに…記憶の中にある兄さんと…よく似てる。


「………父さん…」


父「ん?」


「教えて?兄さんの事」


「どうして…父さんのせいだって…言ったの?父さんが…関係あるの?兄さんが殺された事に…」


父「………」


顔を上げ、暫く俺を見つめた後…父さんはゆっくりと息を吐いた。


父「お前にも…もう伝えないといけないな…」


「………」


父「修」


「はい」


父「翔は…お前と同じ歳の頃…1人の男と出逢った。それが…一緒の墓で眠ってる…大野智。大野組の跡取りになる筈だった男だ」


俺は…ただ黙って父さんの話を聞いていた。
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