第3章 抗争勃発
会長「おー智!来たのか!!」
「じぃちゃん!じゃなかった…会長。今日はお招き頂いてありがとうございます」
場の空気を読まずについいつもの口調で話してしまう。
おいらは慌てて頭を下げた。
会長「気にすんな。じぃちゃんでいいぞ。皆怖がって普通にしてくれるのお前だけなんだ」
いつもと変わらない優しい笑顔でじぃちゃんがおいらの肩を抱く。
「そっか。じゃあじぃちゃん」
会長「ははっそうだ。お前にかしこまられると困る」
侑李「会長。こちらぼんから引退のお祝いでございます」
侑李が横から頭を下げながら預けていた祝いの品を渡す。
会長「おぉ。気使わせてすまんな。これは何だ。エロ本か?」
「ちげえよ。介護用オムツセット」
会長「何だと!?」
「はははっ冗談。今から寒くなるだろうからじぃちゃんに似合いそうなコートとブーツ。これから第2の人生満喫しろよ」
会長「おおー。女の子にモテそうだな」
嬉しそうにじぃちゃんはプレゼントを受け取ってくれた。
会長「どんなかな…」
ガサガサと袋を開ける。
会長「おおー智!センスいいな!」
「おいらだけだとわかんねぇから侑李にも手伝ってもらってな」
会長「そうか。知念…だったな。ありがとな」
侑李「いえそんな」
侑李が頭を下げたと同時にゾロゾロと人だかりがやって来る。
潤「会長。お久し振りです」
会長「おぉ。潤か。元気にしてたか?」
潤「お陰様で」
「おっ、と…」
おいらを押し退ける様にしてじぃちゃんのポジションに潤が立った。
そのまま俺は隣に避けるしかなかった。
侑李「大丈夫ですか?」
侑李が静かに手を差し伸べる。
「大丈夫。ありがとな」
手を握り静かに囁くとほんのり顔を赤く染める。
潤「今日は派手にやりましょうね」
俺からじぃちゃんを奪う様に潤は大勢でじぃちゃんを囲み、離さなかった。
「はぁ…そろそろ会場行くか」
侑李と二宮を連れておいらはその場を離れた。