• テキストサイズ

雪の華【気象系BL小説】

第21章 雪の華


「………あれ?」


そこに広がるのは…一面ふわふわのまるで雲の上の様な地面。


ぽつんと…おいらはそこに1人で立っていた。


「………何処だ…?」


ゆっくりと歩き出す。


変わらない景色がずっとずっと続いた。
おいらはひたすら前へ歩いた。


ずっとずっと歩いた先に…何も無かったその雲みたいな地面に花が咲き始める。
小さくて…可愛らしい花。


気配を感じてその先を見つけると…背中を向けて佇む人影。


「………翔くん!!」


その声に振り返った翔くんは…満面の笑みをおいらに返してくれた。


翔「智くん!」


駆け寄って来る翔くんをおいらは両手を広げて待った。


翔「智くん!」


翔くんがおいらに飛び付いて来る。
そのままの勢いでおいらは翔くんを抱き締めながらぽすっと倒れた。


雲みたいな地面は…本当に雲みたいに柔らかく、おいら達を包んでくれた。


仰向けで翔くんを抱き締めながら…おいらはそのふわふわの髪を撫でる。


翔「ちゃんと…見付けてくれたね」


「ふふっ。おいらは嘘付かないよ」


翔「本当に…2人きりだね」


「うん。翔くん」


翔「なぁに?」


「………幸せ?」


翔「………とっても。智くんは?」


「翔くんより幸せ」


翔「ふふっ…」


「今度こそ本当に…もう…絶体離さないよ」


翔「離れない」


ゆっくりと翔くんの頬に手を添える。


「愛してる」


翔「愛してる」


そして重なり合う唇。
柔らかく、温かい唇。


おいら達は…2人だけの世界で…何度も何度もキスをした。


これでやっと…永遠の幸せを手に入れたんだ…。


いつまでも…永遠に…。
/ 260ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp