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雪の華【気象系BL小説】

第19章 引き裂かれた2人


看護士「はい。少し染みますからね?」


「………」


病院のベッドの上。
ぼんやりと天井を見つめながら俺は手当てを受けていた。
足を広げられ、愛する人の入っていた場所を傷扱いされ、中を器具で広げられ白濁の採取をされた。
それがレイプされた証拠にはなるらしい。
『肛門の裂傷』とか…言われてた。
採取を終えた今は…消毒薬を塗って手当てされた。


看護士「痛みますか?」


「全然」


看護士「………そうですか」


消毒の後、軟膏みたいなものを塗られ、広げられていた足を下ろされる。


看護士「もう大丈夫ですよ」


「………」


看護士「………気をしっかり持って下さい。きっと乗り越えられますから」


「………は?」


看護士を見ると…同情した様な、哀れんだ目で俺を見つめてる。


「………何言ってんだ」


こいつ…本当に俺がレイプされたんだと思ってるのか…。


すると見た事のある中年の顔が2人、診察室に入って来る。
多分…警視庁の人間だろう。


『失礼します。怪我は…大丈夫ですか?』


「………」


俺は何も答えなかった。


『今回の事件。まだ辛いと思うけど教えて欲しいんだ。何をされたか』


お前もかよ…。


「レイプじゃない…」


『何?』


「彼は…大野智。俺の恋人です。昨日の夜彼を部屋に入れて…セックスしました。俺が望んで抱かれたんです。初めてだったから傷が出来たけど…でもこれはレイプじゃない。同意の元でセックスしたんです」


『………』


「お願いします…彼を…助けて下さい…」


俺は…その刑事に頭をさげて懇願した。
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