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雪の華【気象系BL小説】

第19章 引き裂かれた2人


ー翔sideー


「嫌だ離して!!離せ!!」


車の中で暴れる俺を顔も知らない男が押さえ込む。


『坊ちゃん大人しくして下さい!!これから病院に行きますから!!』


「病院になんて行かない!!レイプなんてされてない!!俺が望んで抱かれてんだよ!!」


『とにかく病院に連れて行く事が先決です。傷を見てもらって被害届を出してあいつを逮捕させろとの旦那様のご命令です』


「何でそんな事すんだよ!!智くんは俺の恋人なんだよ!!」


『とにかく落ち着いて下さい!!』


「嫌だ!!智くんに逢わせて!!智くんを助けてよ!!」


『全く…おい、手伝ってくれないか』


後ろに居た他の男の人達が俺を押さえ込むと…腕を捲られた。


「ちょっ…何…?」


すると…ポケットから注射を取り出して構えられた。


「な、何を…」


『鎮静剤です。少し…大人しくしててもらいます』


「や、止めろよ!!」


『坊ちゃんすみません。旦那様のご命令ですから』


「あっ…!」


注射針が俺の腕に刺さり、中の液体が俺の中に入って来る。


「お願い…智くんを助けて…」


暫くすると段々…頭に靄がかかった様にぼんやりとする。


『出来ません』


「智くん…智くん…」


俺から完全に力が抜けたのを確認して…車が動き出した。


「さと、し…」


そのまま俺は…病院へと運ばれて行った…。
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