第9章 デート前日 その2
田「スガさん、縁下。今日はありがとうございます。でも、今日の服、明日は着ないかもしんねぇっす!わざわざ選んでくれたのにスンマセン。」
縁「お、おい田中。お前明日のデート断るつもりか!?」
そうだ。断ろう。どうせ実らない恋なんだ。
デートなんて意味が無いじゃないか。だったらデートなんてしない方がマシだ!
田「そのつもりだ。」
菅「田中はそれでいいの?泉さんのこと諦めるの?」
田「いいも諦めるもないですよ。月島っていう彼氏がいるんすから、俺がどうとか関係ないっすよ。」
俺が月島に勝てる訳ないじゃないか。だってアイツは、ムカつくけどバレーは上手いし、頭もいい。それに顔もいいから女子からすごい人気じゃねぇか。俺とは正反対の人間だ。京花ちゃんもそういうやつが彼氏で幸せだろ。俺の出る幕なんてどこにもない。
田「それに思い出したんです。京花ちゃんが部室に来た時俺に言った言葉。『お友達になってください』ですよね。なんか俺だけ勝手に盛り上がっちゃって…カッコ悪っ。」
縁「だったら明日は『お友達』として出かけてこいよ。俺は月島と京花ちゃんが付き合ってるって思ってないけど、田中がそこまで月島とのこと気にしてるなら、明日会って確かめてくればいいだろ!」
菅「そうだべ!ドタキャンは良くないし、明日は行ったほうがいいべ!」