夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】
第5章 月と太陽(亜久津仁)完結
昼休みいそいそと階段をあがり
屋上のドアを開ける
あれ?いない??
『な~んだ~アンラッキ~!』
つい大声で叫んでると
「なに喚いてんだよ」
後ろから低い声。振り返ると
亜久津先輩が立っていた
『わぁ♪亜久津先輩♡ 』
思わずギューっと抱きつく
「暑苦しい、離れろ」
先輩が僕の肩を押した
あ…またいつもの顔
眉間に寄ったシワが
イラつきを物語っていた
『ねぇ、先輩。先輩はなんで
僕と話すときそんな顔
するんですか??』
腕を解いて聞くと
『あ゛ぁ?ウゼェからに
きまってんだろうが」
冷たい口調でアッサリ返された
ハッキリ言いすぎ…
そんなに嫌なんだ…
そう思うと急に胸が苦しくなって
堪えようとしてた涙が一気に
流れてしまった
「おい…何イキナリ泣いてんだ?!」
さすがにビックリしたのか
先輩が僕の顔を覗きこんだ
『ゴメンナサイ…でも…
止まらない・・・』
必死に涙を拭う
「悪いと思ってんなら
さっさと泣き止め」
先輩は自分のブレザーの袖で
僕の顔をゴシゴシと拭いた
『い・・痛い・・です!鼻が…ンン!
潰れちゃいます~~!』
「潰れるほど高くねぇだろ
大人しくしてろ」
先輩が鼻で笑いながら言う
『あ、ひどーい!失礼です~!』
僕が思わず笑って顔を上げると
「止まったな?もう泣くなよ」
と先輩が言う。いつもより優しい
口調だったから心配してくれたと
僕が舞い上がりかけたその時
「泣かれるとウゼェからな」
と付け足され、そのまま
先輩は去ってしまった
浮き上がりかけた気持ちは
また一気に急降下
『先輩のばーか…』
見えない背中に言ってみる
でも僕は益々先輩に
惹かれてしまってる
諦めるなんて無理!こんな時は
行動あるのみ!
単純な僕はそう考えていた