第12章 ♤キズを癒やす手（牛島若利）完結

『あの！牛島さん！…えっと…
何かして欲しい事ないですか？』

直接聞けって言われたから
聞いてみたけど　

「！！！」

なんか牛島さんが
すっごいキョトンとして
こっち見てる！

『えっと…気に触りましたか？
ゴメンナサイ…』

「なぜ謝る？」

『え…だって…喋らないので
迷惑だったかなと思いまして…』

「お前が俺の事を考えて
くれたのが嬉しかっただけだが？」

そんなハッキリ言われたら
照れる。でも嬉しいって
言ってくれたのが
嬉しくて

『あの、私、牛島さんに喜んで
貰いたいので…なにか出来ること
言ってください…』

思い切って一気に言い切り
牛島さんの手を取って
顔を見上げた
牛島さんの顔は凄く真っ赤で
私から目を背けて
手を口に当てている

『牛島さん？？』

「本気…か？」

『はい！あの！なにかできますか？』

牛島さんは何も言わず
私を次に掃除予定だった
準備室に連れて入った