夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】
第9章 解けない魔法(東堂尽八)完結
『あのね!真波君!実はあたしの
家の前には長い坂があってね!
大変だからココでいーよ!』
これは本当の話だ。
結構急な長い坂。結構食べるタイプの
あたしが、あまり太らないのは
あの坂のおかげと言っても
過言ではない
さすがの真波君も休憩中だし
坂なんて登りたく…
「坂!?それ最高じゃん!
行こう!すぐ行こう!」
なっちゃったーー!
しかもさっきよりもハイテンション!?
もー!なんなのこの子!
荒北先輩が不思議チャンって言ってたの
すごく納得…。
『もう、いーよ…何でも…』
ため息をついて歩き出すと
真波君が白のルックを押して横に並ぶ
「坂までは並んでいきましょーねー♬」
『はいはい』
「姫凪さんと帰れて嬉しいなぁ♬」
『真波君て変わってるって言われない?』
「さぁ?なんでですかー?」
『他にも可愛い子いっぱい居るのに
それに真波君もモテるでしょ?」
「東堂さんよりはモテませんよ?
だからオレの方が安心ですよ♬」
安心ねぇ…
でもあたしは東堂様一筋だしねぇ…
とか考えてると
「あ!あれでしょ!?坂!!」
『え?うん』
「ちょっと登ってきます!ユックリ
来てくれていーですからね?」
真波君は坂を見つけても
走りだしてしまった
本当変な子。
休憩中なのに坂登ったり…私に
懐いてきたり…
真波君が登ってる間に鳴りまくってた
携帯を見る
うわー…これ結構凄いわ〜…
大半が【東堂様に近づくな】的な事
これ面倒くさいヤツだよね〜…
通知切っちゃいたいけど…
LINEしてない人はメールで
メッセージ来るし…
仕方なくアドレスの見たことのないものを
一斉に消した
「姫凪さーん!
本当にユックリですね〜!」
坂の上で真波君が手を振って待っていた
『ユックリ来ていーんじゃなかったの?』
「姫凪さんの顔が早く
見たかったんですよぉ♬」
『ほんの数分なのに大袈裟(笑)』
頭の痛くなるメールの山で
気分が下がってただけに真波君の
笑顔になんだかホッとして
顔がほころんだ