夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】
第8章 ◎俺の素顔②(忍足侑士✣続編)完結
-侑士side-
「お~い侑士!こっちこっち!」
岳人が手を振る
「珍しいやん、どないしたん?」
サクラと付き合って以来
岳人からの呼び出しはホンマに
久々やった
「俺らもうダメかもしんねぇ…」
岳人が大きなため息をつく
「はァ?何でやねん。あんなけ毎日
イチャついてるくせに」
「何かアイツ最近変なんだよ!
LINE返信は遅いし電話も
留守電がおおいしさ~…」
ぷくっと頬を膨らまし
「何よりありえねぇのは!さっき
日吉と歩いてたんだぜ!
姫凪と居るはずなのに!」
と続けた
「帰りにたまたま逢っただけやろ?」
「サクラもそう言ってた~
でも超むかついちゃってさ~
さっき大喧嘩したんだよ…」
岳人がうなだれる
「そんな凹むなや。さっさと謝って
仲直りしてまえ」
「ん~~~。解ってる…けど…」
歯切れ悪い岳人
「何迷ってるん?サクラが
日吉と何かあるわけないやん」
俺が肩を叩くと
「…やっぱ今は無理。好きだから
小さいことなんか気にならないって
思ってたのに…全然逆なんだよ
小さい事の方が気になって
許せなくなるんだよ…」
遠くを見つめてボソッと呟く
「岳人?大丈夫か?」
「お~。俺、少し頭冷やすわ。
呼び出して悪かったな、侑士」
岳人はそう言って席を立つと
会計を済ませて帰っていった
帰り道、俺の頭の中では
岳人の言った言葉が何度も
リピートされていた
好きだから小さい事が許せない…
やけに胸を締め付ける
姫凪もそうなんか?
無性に姫凪の声が
聞きたくなって携帯を鳴らした
だけど俺の耳に届いたのは
コール音だけやった
くさった気持ちのまんま家に着く
ケンヤが居ない
まさか姫凪と?
って、何疑ってんねん
ありえへん…ありえへんハズや
不安な気持ちは容赦なく俺の
心の中を占領していく
なんで繋がらへんねん…
鳴らない携帯を握ったまま
俺はいつの間にか眠ってた