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夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】

第7章 ○溢れる想い〜後編〜(海堂薫)完結


-海堂side-

姫凪と付き合って
俺は改めて
自分の未熟さに気付いた
背中を押してくれたのは
生意気で気にくわねぇ
越前だった

あの時は
柄にも無く感謝した
それなのに
姫凪と話す越前に
前以上に嫉妬する
そういえば礼の一言も言ってねぇ

姫凪が俺に触れるたびに
所構わず欲情してしまう
キスをしたら
抱きしめたら
いや手を握っただけで
きっと俺は欲してしまう
溢れる感情の全てを
姫凪にぶちまけてしまう

姫凪華奢で
汚れない身体が俺の
欲望で傷つくのが怖い
嫌われたくなくて
わざと距離を置く癖がつく
日に日に溢れ出したがる
感情と理性の戦い
俺は只姫凪を傷つけたく
なかっただけなんだ


『薫!!猫がいるよ?』

いつもの公園で二人きり
ジュースを片手に姫凪が
俺に手招きする
ほのかに赤くなった空に
長い髪がキラキラと照らされて
綺麗だった

「野良だな…」 

俺が近寄ると猫は飛んで
逃げていってしまった

「チッ…」

いつもの事ながら軽く凹む

『あはは!これで5連敗だ~』

姫凪が俺の肩をたたく

「野良はあんなもんだ」

『薫が怖い顔するからだよ~』

「怖い…か?」

姫凪に怖いと言われる方が
猫が毎回逃げるより凹む 

『皆言ってるよ~睨まれると
怖いって
でも私は薫が優しいの
知ってるから平気♡』 

俺の顔を見上げて笑う
反則過ぎる可愛さに
一瞬我を忘れる
気付いたら姫凪を抱き寄せていた
姫凪が俺の胸に顔を埋めた

ヤバイ!!  

慌てて姫凪を引き離す

『なんで?』

姫凪が小首をかしげる 

「いや…イキナリすまねぇ」

『…なんで謝るの?
私はいいよ?』

だからそんな目で見つめるな
壊したくなる

「生意気言うな。帰るぞ」

『…はぁい…』

姫凪は不満げに返事をした

姫凪の言葉はいつも
嵐のように俺の
心をかき乱す
一度触れたら俺のただでさえ
ぎりぎりの理性の壁は
脆く決壊してしまう
それが怖くて、オマエに
触れられない
一度溢れた感情を
抑える術を俺は知らないから
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