第4章 動き出すふたりの思い
松本side
俺は松本潤。
仕事は全盲の画家大野智のマネージャー兼世話係。
若い頃からずっと一緒で気が付くと智さんに恋をしていた。
いつも一生懸命で自分のハンデキャップなんてものにせずに全ての人を包み込むような優しさに無意識のうちに惹かれて居たんだと思う。
潤「智さ〜ん!智さん!」
智「んー...」
潤「ちょ、寝ないで下さいよ〜」
智「今日は描けないよ!」
潤「眠いだけでしょ!」
智「もぉ〜潤厳しいよー」
潤「はい、起きる」
智「はーい」
穏やかな日常。
恋人としては側にはいれない。
でも世話係としてずっと側にいて貴方の支えになれている。
それだけで良かったのに...
潤「智さん...す、きです」
智「うん?なんか言った潤?」
潤「あ、いえ!」
智「ねぇ潤?今日の天気教えて」
潤「今日は...晴れですよ!」
智「そっか〜」
潤「天気聞いてどうするんですか?」
智「いや、散歩でもしようかなって思って」
潤「一緒に...」
智「大丈夫!ひ、1人で行くから//」
潤「は、はぁ...」
二宮和也。
あいつが智さんの前に現れてから世話係じゃ満足出来なくなっている。
たった一度や二度しか会ってないのに、智さんの心はあいつに向いている。
俺のほうが長く智さんのそばにいるのに。
俺のこころはどうしようもない思いに苛まれていた。