第3章 始まりは…
大野side
街中で絡まれて、助けてもらったあの日から数日がたった。
今日は朝からそわそわしてる。
そう、今日は二宮さんにお礼をする日。
二宮さんに会える日。
智「なんなんだろ、この気持ち……」
相手は男。
まさかね…そう思っていると潤が来た。
潤「おはようございます!今日は休みなのにどうされたんですか?」
智「ん、ちょっとね!」
潤「ちょっと?」
智「うん、実はね……」
潤に今日の予定と会うことになった経緯を話した。
潤「そ、そんなことがあったんですか!?」
智「うん…」
潤「聞いてないですよ!だいたいお礼はその時に……」
智「いいの!いいから……」
潤「すみません。大きな声出して。
で、何で僕を呼んだんですか?」
智「ふ、くをね…」
潤「ん?何ですか?」
智「服をね!え、選んでほしんだ……」
潤「え、まぁいいですけど……熱でもあります?」
智「え?」
潤「いや、顔が赤いからすごく」
智「べ、別に!」
潤「……ちょっと待ってて下さい」
俺どうしたんだろ。
二宮さんのことを考えると胸のあたりがキュッてなるしなんかそわそわする。
はぁ…それより、潤なんだか元気無さそうだな……
潤「これ着てください」
そう言って出してきたのはどっかの有名なブランドの服らしい。
似合うのかが不安だ。
なんせ着ても似合ってるかどうか自分で判断出来ないから。
智「手伝って」
潤「はい」
着替えも1人では満足にできない。
こんなこと聞いたら二宮さんに嫌われちゃうかな……
智「……何考えてんだろ」
潤「何かいいました?」
智「ううん、何もない」
潤「そうですか、あ、今度は右足上げてください」
こうして着替えが完了した俺は約束の時間までずーっと飽きもせず二宮さんのことを考えていた。