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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第18章 ずっとずっとずっと、そのまま【薄桜鬼】


此のままで良い。

ずっと此のままで。


俺の腕の中でぐっすりと眠る時尾。

ずっと此のまま此処に居てくれれば、それで良い。

時尾の存在、それだけが俺を生かし続けてくれるのだから。

俺は生涯、時尾の為だけに生きる。

そうする事が出来るのが、何よりも幸福だと思える。


「ありがとう……時尾。」



翌朝、未だ心地好さそうに眠る時尾の為に朝食を用意し、その愛らしい額に口付けてから官舎を出る。

清清しい朝の空気。

不思議と昨日まで心の片隅に燻っていたほんの小さな蟠りが消えていた。





そしてまた、変わり無く繰り返される挨拶。

「今帰った。」




「お帰りなさい……一さん。」











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