第8章 横恋慕【イケメン幕末】
「あっっ……
ぃ……くぅっ……」
近藤さんの腰がびくんっと跳ね上がった途端、私の口の中に生暖かく粘り気のある液体が放出された。
「ごふっ……ぅん…く……」
予想以上に大量のそれは咥内だけに収まらず、近藤さんを咥えたままの口の端からとろりと漏れ出してしまう。
「はあ……あ……」
全てを吐き出した近藤さんは一息吐いてから、慌てて腰を引き私の口の中からそれを抜き出した。
「ああっ……すまない、。」
本当に申し訳無さそうな顔をして私の肩を抱いてくれる近藤さん。
「此所に……全部此所に出しなさい。
さあ……」
私の顎に近藤さんの大きな手が添えられたけど……私はそのまま口の中にある物をごくんと飲み込んだ。
「…………っ!
飲んでしまったのか?」
近藤さんは心底驚いた様子で私の顔を覗き込み、確認する為だろうか……二本の指で私の口を優しく抉じ開ける。
「馬鹿な事を……」
だって、私の口で果ててくれた事が嬉しくて……
近藤さんが吐き出した物すら堪らなく愛おしくて……
飲み込む事に何一つ抵抗を感じなかった。
でも……賎しい女だと思われてしまったかな。
そんな不安を感じ始めた矢先、私は突然近藤さんの両腕に絡め取られた。
「………近藤さん?」
そっと名前を呼ぶと、その両腕に一層力が込められ苦しい程だ。
私をぎゅうぎゅうと抱き締めながら
「お前という女は……全く……」
近藤さんは切な気にそう囁く。
その限り無く優しい声色に、私の不安はあっという間に消えていった。
「止めろと言ったのにお前は止めなかった。
ならば当然、自分が同じ事をされても文句は言えないぞ。」
「え………?」
瞬間、近藤さんはとすんと私を押し倒す。
「覚悟は良いな……。」
妖しい程に艶やかな笑みを浮かべた近藤さんに見下ろされて、私の全身が一気に熱くなった。