第2章 匂いの時間
突き上げられる度に背中が仰け反る。
「も、無理…イク…ッ」
目の前にチカチカと閃光が瞬き、腰や脚がガクガクと震え、もう果てが近いことを知らせている。
「僕も、だ…」
爪が背中に食い込む感覚を感じた。
ガンガンと奥を突き上げると、約3度目で赤羽が果てる。
「うッ…あ…ぁ…ンンッ」
ビクビクと身体を痙攣させたあと、大人しくなった。
「あ…かばね…くっ…ッ」
果てた時のナカの収縮により、僕も限界に達する。
達した時の倦怠感が身体に押し寄せ、そのまま力なく赤羽の上へと倒れる。
「…重い」
「すまない。
だが今は動きたくない」
「浅野クンてばワガママ。
そんなん俺の方が身体重いに決まってるでしょ」
大声を出すのが辛いのか、囁くような小声で会話する。
相変わらずの口調だがな。
「僕の匂いは君についたか?」
「付いたに決まってるでじゃん。
付いてなかったら、また付ける気でしょ」
「違いないな」
男なのにオトコを受け入れるなんて屈辱的なこと、浅野クンだから許せてるんだからね。
他の奴なら触れようとした時点でぶっ飛ばしてるっての。