第2章 匂いの時間
「このまま僕に脱がされるか、自分で脱ぐか。
どちらが良い?」
「言った傍から!」
「どっちだ?」
「…自分で脱ぐ。
だから一旦降りて」
「君が自分から脱ぐなんて初めてじゃないか?」
「だって浅野クン、脱がしながらも感想言うじゃん。
あと変な脱がし方するし」
「君が魅力的なのが悪いんだ」
「俺のせいにすんなよ!」
脱いだ服をバサッと投げつける。
「君が無自覚なのだから…心臓に悪いんだ。
君に変な虫がつかないか、僕は心配なんだ」
「…バーカ。
そんな物好き居ると思うの?
俺は浅野しか見てないっての。
…いちいち言わせないでくれる?」
無防備になっていた浅野クンの肩を押して組み敷く。
「浅野、ね。
たまに呼び捨てするな、君は。
それも心臓に悪い。
ところで…これは一体なんのマネだ?」
「たまにはこのままスるのも良いかなぁって。
ね?」
「なるほど、上になりたい訳だな。
下から君を突き上げるのも悪くない」
「違うって!」