第5章 第伍ノ獄.繋いだ手
震える手、か細い声、潤んだ瞳。
全身で想いを伝えてくれる愛おしい貴女。
今まで恐れていたことなど、全てかき消すほどに…貴女は私の全てを受け入れた。
私と同じ想いだと言ってくれた。
そんな彼女が、心底愛おしい。
私は思わず、愛おしいその鬼を抱きしめた。
「鬼灯様…?」
「…麗紅さん…口づけをしても…いいでしょうか」
私の言葉に反応し、真っ赤に熟れるその頬に手を添えた。
彼女は小さく、だがそれでも精一杯頷いてくれた。
私は、愛しい貴女の唇に自分のそれを重ねた。
「ちゅっ…」
「ん…っ///」
何度も、飽きることなくお互いの唇を求め合った。
だんだん深く、濃厚になる口づけは、私達の理性を崩していく。
まぁ、彼女の返事を聞いた瞬間からもう我慢など限界に達していましたが。
「ん、ぷぁ…///」
唇を離した彼女の表情は、まるで次の快楽を欲するようにとろけていた。
色気を漂わせる甘い香りが、彼女の全身から漂って私を誘う。
「麗紅さん…誘っているんですか?」
「そんな…こと…///」
「では…私と続きがしたいですか?」
「…したい…です…///」
真っ赤な頬のまま頷く愛しい人。
私の理性はその言葉を聞いた瞬間、どこかへ旅立ってしまった。