第2章 歓迎
預けられると言われていて、てっきり龍宮寺家の様に家族の一員として、過ごせると思い込んでいた牡丹は、勘違いしていた自分が恥ずかしくなりながらメイド服に袖を通す。
なんでアキラはメイドとして預けられることを教えてくれなかったのか、と疑問を抱きながら人生初のメイド服に着替え終わった。
部屋から出るとそこには、ハヤト壁に寄りかかり腕を組んでいるハヤトが立っていた。
ゆっくり瞬きをし、上から下まで牡丹をじっくり見て少し口元が緩む。
「夜ご飯にしよう。」
「うん!
もう、お腹ペコペコなの!」
着慣れないメイド服を身にまとい、少し浮かれ気味にはしゃぐ姿の牡丹を横目で見てクスッと笑うハヤト。
「ダイニングはこっち。」