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荊【R18】

第2章 歓迎


立派な門を車で通り抜ける。道の周りには大きく高い木々に覆われていて、外が薄暗い。

木々がなくなり空が広がり、リムジンの中に光が差し込む。リムジンから降り、今日から暫くの間、暮らすお屋敷の外観を見つめる。

洋風の建物。

とても大きく、あっけにとられていると、ハヤトが笑いながら手を差し伸べ、部屋に案内してくれると言う。









「ここが牡丹の部屋だよ。」







案内された部屋は龍宮寺家の部屋の時より何倍も広い。
牡丹は、こんなに広い部屋、それに…と不思議に思い質問した。







「やけに広い部屋…。それにベッドがたくさんあるのは何故?」








ハヤトはクスッと笑う。そして、部屋にかかっていた服を外し、牡丹に差し出す。







「これに着替えて。」






いつの間にか、手にしていた服を渡され、牡丹はそれを見る。黒くて白いフリルが付いていて、まるで…








「これって…メイド服?
私、メイドとしてお世話になるの?」







またハヤトはクスッと笑う。








「アキラからてっきり聞いていると思ったよ。
ここの部屋が広いのはメイド全員同じ部屋だからだね。」
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