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荊【R18】

第8章 離さない、寂しいよ。


喉が乾いた牡丹は、ワイングラスに手を伸ばす。











「…。」

「…!水じゃないの?」












無色の液体だったので、水かと思い口をつけたが、ワインだったらしい。

アキラが飲んでいたワインを舐めさせてもらった時、苦くてむせた事があった。










「お子ちゃまには早かったね。」

「はぃ…。あれ…。」











牡丹は顔を真っ赤にしていた。一口誤って飲み込んでしまったが、酔いにしては回りが早い。アキラが酔いはそんなに早く来るものじゃないから、いつも飲みすぎると話していたのを思い出していた。










「大丈夫?」

「だぃ…じょうぶ、です、」











牡丹は呂律が回らなくなっていた。
フラフラし、ハヤトに掴まれたところが熱い。










「僕の部屋に。」

「ゃれすっ、」












ハヤトは牡丹をお姫様抱っこで持ち上げると、部屋まで連れ行った。

途中、牡丹は抵抗するが、力が入らず腕を退けようとする行為は、添えているようにしかなっていなかった。
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