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荊【R18】

第2章 歓迎


「お父様とお母様はいないんだね。」

「…。」



ハヤトは黙り込んでしまった。





聞いてはまずいことを聞いてしまったのかと、不安になりながら、牡丹は椅子に腰掛けた。










「は?何座ってんの?何様のつもり?」

大声をあげてテーブルを両手でバンっと叩く。乗っていたお皿も振動で揺れてがしゃんと音を立てる。





突然、ハヤトの態度が急変して牡丹は戸惑い、瞳には恐怖の涙すら浮かべていた。







「えっ?」

「牡丹は奴隷として預けられたんだ。
奴隷が椅子に座る?
はははは!
身の程知らずにも程があるだろ!!」








そう言い、食べていた食べ物が乗っていた、お皿をハヤトはまるで怒りを当てつけるように、床に叩き落とした。料理は床に散乱し、お皿も跡形もなく割れた。







奴隷ってなに?








怖い





さっきまでの彼じゃない。






逃げなきゃ。






牡丹は直感で感じた。この人は一緒にいては危険だ。
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