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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


昴輝の言葉に、首を縦に振る2人。そして、3人は自分の家へと走って向かうのだった。

その頃では、その吸血鬼の領土と言ってもいいような範囲で、空に飛び回る2人の姿があった。大きな黒い翼をバサバサとたてながら、地上を眺めている。

「なぁ、真ちゃん。吸血鬼いたら、殺してもいいんだよな?」

「人数にもよるが、少なければいいのだよ。」

この2人は、鳥族では名コンビとされている、緑間真太郎と高尾和成だ。緑間の許可を聞いた高尾は、ワクワクとした表情へと変える。

2人の手には、弓矢が構えられていた。鳥族では、命中率がとても高い。的は、外さないというのだ。高尾は、自分の得意な【鷹の目(ホークアイ)】を使い探し始めるのだった。

今、移動中の3人は緑間と高尾の2人の存在に気が付く。吸血鬼は、血の匂いで感知することが多い。すると、彰は結紀の方を見ては静かに言う。

「結紀、フードで顔を隠して…そして、僕達からできるだけ離れて。」

「……うん、分かった。気を付けて…。」

全てを察した結紀は、彰の言った通りにフードを深く被り顔を隠す。そして、2人から距離を取るのだった。その場に残った昴輝と彰は、瞳孔を細める。

これは、吸血鬼の特徴である。相手を警戒している時や、感情的に怒ってる時とかにもよく見られる。

「匂いの方向からにして…鳥か…。」

「空中戦となるね…。厄介だけど、叩き落とすしかない…。」

鳥族は、その名の通りに翼を持つ為、空中戦が得意とする。だが吸血鬼は空中戦はあまり得意ではない、逆の地上戦か水中戦なのだ。
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