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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


そうこの2人も、結紀と同じ吸血鬼なのだ。更に言うなら、この2人は結紀を護る役目がある。

「昴輝、彰。どうしたの?」

この2人の名前は、昴輝、彰。戦闘能力は、高めで名コンビである。昴輝は、戦っている方向を見て結紀に静かに言う。

「結紀、一度…家に帰ろう。情報によれば、今戦闘を行なっているのは、狐と狼らしいぞ。」

「……そう…。戻ろう…。」

昴輝の一言で、戻ることを決めた結紀の表情は、どこか暗かった。それを察した彰は、結紀に近づき右手を伸ばし頬に触れる。

「そんな暗い顔をしないで…今度、3人で出掛けよう。人間の領土なら、僕達が吸血鬼だとはバレない。」

「人間の領土に行くんだ…。興味深いね、行く。」

彰の優しい声で、先ほどの表情から明るくする結紀だった。彰の言った通りに、吸血鬼は人間の領土に入っても気づかれないのだ。

族によっては特徴がある為、他の族の領土には入れない。しかし、人間と吸血鬼は同じような姿の為、区別が全くできない。

だから、吸血鬼はよく人間の領土に入ることがある。3人は、木から下りる時は枝から枝へと渡る。それも、容易くだ。あ、そうだ、というばかりの顔をした昴輝は自分で着ていたフード付きのコートを結紀に着させる。

移動している最中に、何かあってもいいようにというわけだ。もし、バレれば吸血鬼にとっては一大事なのだから。

「結紀、彰。移動しよう。」
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