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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


男性達は、ある場所に集まっている。何か起こっているらしい。そして、高い声で泣く声が皆の耳に入った。ある男性が、声をあげる。

「見ろ、女の子だッ!!『女の吸血鬼』だ!!」

そう、『女の吸血鬼』は、吸血鬼の世界では、初めての誕生であった。その『女の吸血鬼』は、結紀と名付けられた。

この事を他の族に知られないように、結紀を隠しながら大切に育てられた。その、結紀は、頭首となるのだ。

吸血鬼の世界では、一番の戦闘能力を持っている為だった。だが、同じ吸血鬼は誰1人も文句は言わなかった。

やがては、戦争の世界へと発展してしまった。元々、吸血鬼の領土は、狭い。そこから広めるにはやはり、他の族から奪うしかなかった。

こんな厳しい世界でも、やはり誰もが生きたいという気持ちはある。

結紀は、吸血鬼の領土で一番高い木に登り、枝に座り世界を見ていた。この木は、人が座れるほどの枝が丈夫で太い。自慢できる木である。

弱い風にのって、遠くの方から戦いの音が聞こえる。どこかで、対立をしているらしい。

「…本当にこの世界は…くだらない……。つまらない……。」

結紀は、ぼんやりと戦っている音を聞きながら呟いていた。吸血鬼の寿命など分からない。下手すれば殺されない限り、ずっと生き続けるだろう…。

吸血鬼は、ある意味生命力で考えれば、族の中では一番なのかもしれない。すると、後ろから結紀を呼ぶ声が聞こえてきた。

それに気が付いた結紀は、後ろを振り向く。そこに居たのは、ショートヘアーの茶色で、瞳が黒色の青年とショートヘアーの黒色、瞳が茶色の青年の2人がいた。
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