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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


青峰もめんどくさそうに返事をしていた。多分、心のどこかでは納得していなかったのだろう…。勝つためには、仕方ないことなのかもしれない。

霧渓は、それよりも…と言葉を繋げて昴輝の方向を見る。砂煙が段々と消えていくと、膝を地面につけている昴輝の姿があった。

昴輝の左腕は逆に曲がっていて、もう使い物にはならない。昴輝は、苦痛そうな表情を浮かべていた。昴輝は、自分の曲がった左腕を見ては最悪というばかりの表情へと変わった。

「なんだよ、左腕だけかよ。」

「予想以上に厄介だね…吸血鬼さん…。だけど…いつまで、もつかな?」

霧渓の言った通り、左腕を負傷した昴輝はかなり不利な状況へと変わってしまった。その様子を近くで戦っていた彰は驚くばかりでいた。

だけど、彰が手助けしたくても、火神で手一杯であった。それだけ、火神も厄介な相手だという事になる。その彰のよそ見で命取りとなってしまった。

僅かに、反応が遅くなってしまった。火神が彰に向かって右脚で蹴る。彰は、咄嗟に両腕でガードを取るも吹き飛ばされる。

その吹き飛ばされた方向に、急に姿を現す葉山。その事に、目を見開く彰だった。

「もらった!!」

「う、がぁっ!」

更に、葉山の蹴りが彰を襲い掛かる。彰が、かなりの距離で吹き飛ばされる。そして、ドーンッ!と大きな音を立てて、木にぶつかる。

木は大きく揺れて、それに寄り掛かるように倒れている彰の姿。かなり呼吸は乱れ、頭からは血が流れていた。
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