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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


恐らく、2人にとってこれは予想外だった出来事なのかもしれない。緑間と高尾の姿が完全に消えるまで、ジッと見ていた結紀。消えた事を確認した結紀は、昴輝、彰に近付く。

「2人共、大丈夫?」

「あぁ、助かった…。」

「…けど、結紀…出てきちゃ駄目だよ。バレたら洒落にならないよ。」

彰に注意をされて、ごめん…と弱々しく謝る結紀だった。しかし、すぐに彰は嬉しそうな表情で、ありがとう、とお礼を言ったのだ。その事に思わず、うん、と首を縦に振る結紀。そして、再び3人は走って家へと向かった。

緑間と高尾は、自分達の領土である鳥族の場所に戻っていた。2人は、治療室にいた。高尾は、先程の戦闘で怪我をした部分を治療しようと、服を脱ぐ。

「うわ…やべぇ…。」

「どうした、高尾?」

高尾の左横っ腹には、大きな痣が出来ていた。結紀の威力がどれだけ凄いのかよく分かるものだ。緑間は、高尾と比べればかなりの軽傷で済んだ。

「これは、予想外の出来事なのだよ。」

「あぁ…、まさか、吸血鬼にあんな実力者がいるんなんてな~…。」

2人がそんな事を話していると、治療室の扉が開かれた。

「高尾と緑間が戻ってきたか。」

「治療室に行く前に、先に会議室に顔を出せ、ダァホ。」

「ちょっ!?日向さん、それは無茶苦茶な話っすよ!オレら、怪我人っす。」

そう、治療室にはいいてきたのは…同じ鳥族の日向順平と伊月俊だった。日向は、2人が戻って来て会議室に先に顔を出さなかったことに、怒っていた。

しかし、高尾の言った通りに、2人は怪我をしている。仕方ないことなのかもしれない。
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