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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


日向の隣にいた伊月は苦笑しながら、許してあげな…と宥めるばかりだ。

「それで…何かあったのか?」

日向は、半分苛立ちを抑えながら高尾と緑間に質問をする。高尾と緑間はお互いの顔を見てから自分達が経験したことを話始めた。

全ての出来事を聞いた日向と伊月は、驚きを隠せていなかった。日向が、マジかよ…と言葉を漏らしていた。

「ソイツの実力も気になるが…何故、顔を隠すんだ?」

伊月が、2人の話を聞いていてそんなことを疑問に思っていた。確かに、誰もが気になるだろう。何故、わざわざ顔を隠す必要があるのだろうか…と…。

「よくわかんないっすけど…知られちゃマズイんじゃないっすかね。」

「……まぁ、後々調査が入るだろうな…。とりあえずは、お前ら…とっとと治せ!!」

日向の怒鳴り声は、治療室内に響きわたったのだった。勿論、緑間と高尾は、はい…と返事をするが、伊月は苦笑を浮かべるばかりであった。

吸血鬼の領土では、無事に3人は家に帰ったのだ。昴輝と彰も同様に治療を開始する。といいながら、吸血鬼は、回復の能力が高い為、殆ど治療はいらない。

昴輝の怪我は、殆ど傷口は塞がっていた。問題は、矢が刺さった彰の方だ。彰は、椅子に座り服を脱ぐ。その傷は見ていて、とても痛々しい。

すると、椅子に座っている彰に近付く結紀は、手をその傷口に近付けた。結紀は、先程の戦闘で緑間から血を奪い吸収したのを彰に与える。

やがて、徐々に変化が起きた。どんどん、傷口が塞がっていく。そう、これが吸血鬼の能力なのだ。
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