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血の争い【黒子のバスケ】

第7章 護るべき者


そして、力なく彰はその場に倒れた。それは、あまりにも衝撃的だった。結紀はあの夢の事を思い出した。血だらけの彰の姿を。それが今、目の前で起きた。頭首として守らなくちゃいけない人物を守れなかった。

その衝撃的は昴輝も受けていた。思考が追い付けずに、彰を見ていた。動かない彰。結紀は、ゆらゆらと立ち上がり倒れた彰の傍に寄る。

「……彰…。」

結紀が呼びかけても、彼は返事することも起きることもなかった。その時、白銀が徐々に近づいて来る。それも大鎌を持って。

「そいつの魂が消滅する前に頂くぜ。」

「…消滅…?頂く…?そんな事――――」

突然、結紀の言葉が聞こえなくなったと思えば、白銀の前に姿を現した。瞬間移動でもしたのか、とばかりの速さだった。我が許さない、と白銀に囁くように言った結紀はすぐに右足で蹴っ飛ばす。

その威力は、白銀が受けてきた蹴りよりも数倍だった。その様子を見ていた昴輝でも分かる。結紀が今まで見たことないほどの怒り。その怒りで暴走をしている。それを見ていた赤司は刀を構える。

「キミが暴走をしてどうする?冷静にならないと、足元をすくわれるぞ。」

「………。」

冷静を失っている結紀に刀を振り下ろす赤司。昴輝は結紀!っと大声で名前を呼ぶ。結紀は赤司の刀を避ける。しかし、コートに当たった為、炎が広がり始める。

コートを脱げば、フードも取れ顔がバレてしまう。しかし、脱がなければ自分か燃え尽きてしまう。ならば、選択肢は1つしかない。
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