第7章 護るべき者
「…なんだい、もう終わりかい?」
「赤…司……殺す…っ!」
「喋れる余裕はあるみたいだね、左腕も折ろうか。」
赤司の笑みは人を殺すぐらいの表情だ。誰もが恐怖を抱くに違いない。ついでにとばかりに、赤司は昴輝の左腕も折ろうとしようとした時、結紀が間を取ろうと赤司に攻撃をする。
赤司は、昴輝から距離を取る。赤司の笑みは崩れないままだった。不機嫌な表情すら見せない。余裕の笑みと言ってもおかしくはないだろう。結紀は爪を長くし戦闘態勢になっている。
「……殺させはしない。去れ、鳳凰の頭首よ。」
「…キミの正体を僕が知ってないと思うかい?」
赤司の言葉に、この場にいた結紀、昴輝、彰の心臓がドクンっと大きく跳ね上がる。まさかと思った。結紀の情報が漏れないように常に日頃から気をつけている。じゃあ、どこから漏れたというのだ…?そんな疑問を持つ3人。
「そんな事は今はいい。キミが相手になるのなら、話が別だね。」
赤司はそんな事を言っては目の前に炎の渦が発生する。焼き滅ぼすのかと思ったが、実際は違った。炎の渦から刀が出てきた。赤司は、それを掴む。だが、あの刀を見た結紀は、心臓の鼓動が速くなるのだ。
この刀に斬られてはマズい…完全に消滅すると…そう感じたのだ。結紀だけではなかった、白銀も感じた。あの死神頭首ですら、恐ろしく感じた刀だった。
「キミは感じた筈だ。この刀がどれだけ危険な物だと。さらに、1つ教えてあげよう。この刀を感じる人は頭首のみだと…。」
「おいおい、赤司。その話が本当なら、頭首は…フード野郎かよ!?」