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血の争い【黒子のバスケ】

第7章 護るべき者


怒鳴った昴輝だったが、わりぃ…と呟くように日向達に謝った。その様子から彰は、珍しい…と驚きの表情を見せていた。昴輝が相手に謝ることなんて、滅多にないからだ。

その瞬間だった。会議室の扉がガチャっと開かれる。一斉にその方向を見る。そこにいたのは、血だらけの結紀の姿だった。フードを被っている為、顔は見えないが、明らかにボロボロの姿だ。

「…ごめん。もう、大丈夫。」

「…っ!!」

結紀の一言に、昴輝は顔を歪ませ結紀に抱き付く。これでもか、というぐらいに強く強く抱き締める。昴輝は良かった…良かった…っと弱々しく結紀の耳元で呟いていた。

彰は、お帰り…と優しい声で言い結紀の頭を優しく撫でる。伊月が結紀の右手に注目した。

「おい、それって…。」

「鳳凰族の羽だ。」

そう結紀が持っていたのは、鳳凰族の羽が数枚だ。その羽にも、血が付いていたのだ。恐らく、結紀が殺したと、誰もが判断をする。暫く、結紀はその羽を凝視する。それに気付いた彰。

「…フード…?」

「いや…なんでもないよ。着替えてくる。」

結紀は日向達にそれだけを伝え、会議室を出ていく。結紀の入れ替えか、緑間と高尾が会議室に入ってくる。結紀をちらっと見た緑間だったが、語ることはなかった。

結紀が出た行ったことを確認した緑間と高尾。高尾が日向達に質問をする。

「フードのやつ、なんかあったんすか?服がボロボロだったけど…。」
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