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血の争い【黒子のバスケ】

第2章 戦争


そして、昴輝の体は地上に引き寄せられるように、落ちていく。それを見た高尾は、狙い定め撃つ。だが、そう簡単にやられる吸血鬼でもない。

昴輝は、上手く体を捻り撃たれた矢をかわす。だが、僅かに頬を掠め、そこから血が流れ出す。それを見ていた、高尾はどこか悔しそうな表情をしていた。

「あそこで捻るとか…流石、吸血鬼さんだ。」

「……。」

昴輝は、黙って高尾の様子を見ては落ちるが、見事に着地をする。高尾は諦めずに、昴輝に追撃をするのだった。

一方で、彰と緑間では、完全に緑間からの攻撃を避けるのに必死な彰だった。緑間の矢は、とても速くまして、どれも正確に撃ってくる。

恐らく、鳥族の中では、一番の実力者ではないかと彰は、そんな事を思っていた。

「さっさと、顔を出すのだよ。」

そう緑間の言った通りに、まだ彰は先程の昴輝みたいにジャンプをしていない。吸血鬼の領土は、森みたいに木々が多い。

身を隠すには丁度良いとされているが、それでも正確に狙っている緑間は、凄い実力者だということが分かる。

「…君の言葉にのってあげる…。」

彰は、それだけを呟くように言っては気配を消す。その事に気が付いた緑間は動きを止める。彰は、足音を立てずに走って移動をする。

そして、緑間の真後ろの位置に立った瞬間、大ジャンプをする。左手を鋭く尖らせ、緑間に攻撃をする。

「っ!!」

緑間は、驚きながらもギリギリの範囲で彰の攻撃をかわす。かわされた事に、彰はチッ…と僅かに舌打ちをする。
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