第3章 お詫びの時間
「あ、タオル濡らしてこようか・・・」
綾乃ちゃんの傍にあったタオルを
取ろうと手を伸ばしたとき、
力ない彼女の手と重なった。
『渚くん・・・どっか行かないで・・っ・・//』
熱のせいか少し涙目になっている綾乃ちゃん
・・・あー、僕もうダメみたいだ。
「綾乃ちゃん、」
『・・・?』
綾乃ちゃんの両手を握り、
彼女に少し覆い被さる体制になった。
綾乃ちゃんは最初よくわかってなかったみたいだけど、
この体制でずっと見つめてたら、
だんだん顔が真っ赤になってきた。
可愛い。
『あの、渚くん・・・//』
「どうしたの?綾乃ちゃん。」
余裕なフリをしてるけど、
僕だってそろそろ限界だ。
『・・っ・・・//』
「ねぇ綾乃ちゃん、
早く治るようにおまじないかけてあげる。」
綾乃ちゃんは恥ずかしすぎたのか目を閉じていた。
・・・ちょうど良かった。