第12章 緑の紋章
松『あ~どうもどうも。
お疲れ様です!』
そう言って俺は敬礼すると、地面へと座
りこんでしまう。
櫻『あ~、ちょっと! ほら、家まだ
電気ついてる。 彼起きて待ってくれてる
……あ』
ー ガチャガチャン ー
大『え… 潤くん? ちょっと大丈
夫?』
玄関が開いて、中から大野が出て走り
よって来た。
櫻『あの…はじめまして。 大野さ
んですよね? 友人の櫻井です。
すみません。なんかこんなになること
ないんですけど
俺、タクシー待たせてるので、すぐに
失礼しますけど。』
大『あ…すみません。 迷惑かけて。
あとは大丈夫なので。ありがとうござ
います。』
薄れゆく記憶の中で途切れ途切れに
2人の会話が聞こえていた。