第7章 マルベーラの海岸
夕暮れ時の、ただただ波の音だけが
聞こえていて…
俺はアスファルトに腰掛けて、スケッチ
ブックを取り出して無心にペンを走らせ
た。
大『っくしゅ…。 そろそろ帰らない
とな。』
そうつぶやきながらも重たい腰はあがる
ことなく、沈みゆく夕日を見つめていた。
『あの… すみません。
もしかしてセルビアの会館で個展され
てた日本人の方ですか?』
後ろから声をかけられて振り向くと
そこには、金髪サラサラ髪の美少女が
立っている。
大『あ… はい。 そうですけど。』
俺がそう返事をすると、彼女はexcellent
と急に飛び跳ねたと思ったら後ろの方
に向かってブンブンと手を降って早く
早くとせかしている。