第7章 マルベーラの海岸
二宮が椅子でくるりと回りながらそんな
事を言ってくるから、俺は再び目の上に
タオルを乗せてそう言う。
二『シェアハウス出る前、ジェームズと
話てんのたまたま帰って来て聞こえちゃ
って…。
その時は、昔からの知り合いとって話だ
ったから一緒に暮らすのも何とも思わな
かったんですけど、
昨日の話であれ?って…。』
大『そっかぁ…
でもホント大丈夫だから…。 それに
こんなの気持ち悪い…だろ?
だからこんな優しくしてくれなくていい
から。』
そう言ってタオルを自分で片付けると、
「時間だしもどりましょう」と
先に扉へと手を伸ばしたが、直後に
聞こえてきた言葉に時が止まった。
二『大野さん
…俺に しなよ。』