第5章 アルハンブラ宮殿
そうして、家に帰ると松本にそのことを
興奮して話をした。
松『へぇー…。 何か凄い
嬉しそうですね。』
そう言う松本の目はじっとりとして
怖い…。
大『え…、まぁ 同じ日本人がいる
っていうのが嬉しいし。何となく気が
あいそうな空気があるんだよな~』
松『へぇー なんかそれは気にいらな
いなあ。
その二宮って、絶対智さんのこと好き
でしょ。 行かせたくないよ。』
大『もう… 何言ってるんだよ。
そんな訳ないでしょ?』
松本が、抱きついてきて行く手を阻ん
でくるから俺は子供に言うように言っ
て腕をほどいて手を握り直した。