第1章 アンダルシアの夜
松『15年振り? 日本では家
離れてるって言ってもまさか、また
スペインでの再会になるなんて思わ
なかったよな。』
大『だよな。 不思議な縁だよな。』
そう言って笑うと、赤ワインを飲む
と松本の顔を見つめる。
松『酒大丈夫? もう目がトロンと
してるよ。』
そう言って松本の手がのびてきて、
俺の頬へと触れてきた。
大『まだまだ大丈夫だって。
潤は仕事はどう? 踊ってるんだよな?』
松本の手の冷たさに思わずまぶたを
閉じるがすぐにそっと彼の手を払い戻した。
松『まあ、ボチボチね。
アルゼンチンタンゴとかタップをmix
したようなのを最近はやってるんだけ
ど結構評判いいみたい。』