第24章 モンテフリオ
松『智ーーーーーっ』
潤くんの声が…
確かに…でも遠く、遠くから最後に
聞こえた…。
さようなら… ありがとう…
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ピーピーピーピーピーピー
俺… 死んだのか…。 そうだ…
湖に入ったところまでは覚えてる。
夕焼けのオレンジ色とともに、冷たい
凍るような水の中へと体が沈んでいく
。
すぐに感覚も無くなってーーーー
意識も無くなっていたーーーーー
それなのに、また抱きしめられている
ような感覚が内側からこみ上げてきて
…。
大『潤……くん……?』
そう小さくつぶやいて俺は再び目を
ゆっくりと開くことができた。