第24章 モンテフリオ
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ふと目を覚ますと、木の下へと倒れ
気を失うように寝ていたんだ…。
すぐに、二宮を刺した感触が蘇って
きて手の震えがとまらなくなってくる
。
『智さん…ーーーーー』
遠くから、一瞬松本の声が…幻聴が
聞こえた気がしてようやく、また
フラフラと声のした方へと歩いて
行く。
すると、すぐに目の前には湖が広がっ
ていて…。
大『神様なんて…いないよな…
俺ばっかり…こんな目にあわされて
…最後…せめて美しい場所で死にな
さいって?』
そう、震える声で吐き出して涙をまた
ポロポロとながしながら
一歩一歩と、ゆっくり湖の冷たい水の
中へと足を沈めていった。
大『潤くん… さようなら…』