第21章 ビスコーチョ・ボラーチョ
それからは必死で…
頭は真っ白だった…
腰にタオルを巻いて戻ってきた二宮を
ギリギリのところまで待つと勢いよく
起き上がると、
忍ばせていた包丁を二宮の脇腹に刺した
二『う″……あ…… さと……し…
どう……して……』
呻きうずくまる二宮の脇腹から、包丁を
引き抜くとまた叫び声をあげると返り血
を浴びるが、
体に纏っていた布団へと飛び散って染み
込んだ。
大『ご…め…んな…さい
俺は… 俺が愛してるのは…
潤だけ……だから』
そう言って、二宮の腕を取り手錠をはめ
るとベッドに繋ぐと媚薬を一本飲ませる。
二『ぐ……うあ……智……やめ……』
足を、手を掴もうとするのを避けると
また一度……二度
もう訳もわからず、彼へと包丁を刺
したんだ………
……潤くん
ごめんね……
潤くん……